最優先目標と撤退ラインの決め方
自動運用を設定する際は「最優先目標」と「撤退ライン」という2つの指標を決めます。この記事では、選べる指標の組み合わせと、それぞれをどう決めればよいかを説明します。
このページで分かること
- 最優先目標と撤退ラインの役割の違い
- 運用目的(認知優先/効率優先)ごとに選べる指標
- 撤退ラインの閾値を決めるうえでのルール
- 撤退ラインに達したときに何が起きるか
最優先目標と撤退ラインとは
最優先目標(Primary Goal) は、自動運用が達成を目指すKPIです。運用目的(認知優先/効率優先)ごとに、必ず1つ指標と閾値を設定します。
撤退ライン(Exit Line) は、リカバリーモードへの切り替えを判定する基準です。撤退ラインの閾値から外れると、自動運用はその指標の回復を最優先した配分に切り替わります。配信は止まりません。
認知優先モードの選択肢
| 項目 | 必須/任意 | 選択肢 | デフォルト |
|---|---|---|---|
| 最優先目標 指標 | 必須 | CPM / CPC / CPA / ROAS |
CPM |
| 最優先目標 閾値 | 必須 | CPM・CPC・CPA は上限(円)、ROAS は下限(%入力) |
なし |
| 撤退ライン 指標 | 任意(推奨) | CPA / ROAS(クリアして未設定にもできる) |
CPA |
| 撤退ライン 閾値 | 指標を設定した場合は必須 | CPA は上限(円)、ROAS は下限(%入力) |
なし |
認知優先モードでは撤退ラインを未設定にできます。コンバージョンが計測されないキャンペーンタイプでは、CPA・ROAS の閾値が意味を持たないためです。未設定の場合、そのUnitはリカバリーモードには入らず、通常モードと余力モードのみで動作します。
効率優先モードの選択肢
| 項目 | 必須/任意 | 選択肢 | デフォルト |
|---|---|---|---|
| 最優先目標 指標 | 必須 | CPA / ROAS / CPC(CPM は選択不可) |
CPA |
| 最優先目標 閾値 | 必須 | CPA は上限(円)、ROAS は下限(%入力) |
なし |
| 撤退ライン 指標 | 必須 | SPEND(消化金額しきい値)一択 |
— |
| 撤退ライン 閾値 | 必須 | 円(月次累計消化額) | なし |
効率優先モードの撤退ラインは SPEND 一択です。最優先目標にすでに CPA/ROAS を設定しているため、撤退ラインに同じ指標を使うと設定が重複して混乱を招きます。また、消化金額(Spend)は全媒体で共通して必ず取得できる指標です。
効率優先の撤退ラインは「使いすぎ」ではなく「使えていない」ときに発動する、消化不足セーフガードです。累計消化額が閾値を下回る見込みのとき、予算を引き上げて消化を取り戻します。
撤退ラインの閾値を決めるうえでのルール
- 指標のみ・閾値のみの入力では保存できません。両方を入力するか、認知優先モードでは両方をクリアします。
ROASはUIでは % 入力・表示です(例: 150%)。内部では倍率(1.5)で保存されます。SPEND閾値は、解決済み月次予算 × 0.9 未満 でなければ保存できません。月次予算の90%以上を閾値にすると、満額消化するまで毎日リカバリーが発動し続け、慢性的なオーバーペースを招くためです。- 閾値の発動方向は指標によって異なります。
CPAは「閾値を超えたら」、ROASは「閾値を下回ったら」、SPENDは「累計消化額が閾値を下回ったら」発動します。
撤退ラインに達したときの動作
撤退ラインに達すると、自動運用は リカバリーモード に切り替わります。この動作は固定で、選択肢はありません。「配信停止」や「運用モードの切り替え」といった動作を選ぶことはできません。指標が閾値内に戻れば、自動的に通常モードへ戻ります。
詳しくはリカバリーモードとはを参照してください。
LINEヤフー広告の友だち追加広告を配信している場合は、指標の選び方に特別な注意が必要です。詳しくは媒体ごとの制約と注意点を参照してください。
用語
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 最優先目標(Primary Goal) | 自動運用が達成を目指すKPI指標と閾値。運用目的ごとに必須 |
| 撤退ライン(Exit Line) | リカバリーモードへの切り替えを判定する指標と閾値 |
| 認知優先 | 設定予算をなるべく使い切ることを優先する運用目的 |
| 効率優先 | CPA・ROASなどの効率目標達成を優先する運用目的 |
| リカバリーモード(Recovery mode) | 撤退ラインから外れたときに切り替わる動作モード |
よくある誤解
- 効率優先でも
CPAを撤退ラインに設定できる、と思われがちですが設定できません。 効率優先の撤退ラインはSPEND一択です。 - 撤退ラインに達すると配信が止まる、と思われがちですが止まりません。 リカバリーモードに切り替わるだけです。
SPENDの撤退ライン閾値に月次予算とほぼ同額を入れられる、と思われがちですが入れられません。 月次予算 × 0.9未満に制限されています。