オーディエンス同期の全体像

DECA Ad の同期ジョブは、自社で持っている顧客リストを広告媒体のオーディエンスとして自動で最新化する機能です。この記事では、同期ジョブが裏側で何をしているかを説明します。

このページで分かること

  • 同期ジョブが何をする機能か
  • 顧客リストが媒体に届くまでの処理の流れ
  • 初回フル同期と差分同期の違い
  • 3種類のジョブタイプの使い分け
  • 同期ジョブの状態(下書き・公開済み・停止)の関係

同期ジョブとは

同期ジョブは、「どの顧客リストを」「どの広告グループ/広告セットに」「どのくらいの間隔で」同期するかを1つにまとめた設定です。一度作って公開すれば、以降は設定した間隔で自動的に実行されます。CSVを手作業で書き出して媒体にアップロードする運用が不要になります。

同期ジョブは左ナビゲーションの 同期ジョブ(人物2人のアイコン)から作成・管理します。

同期ジョブの一覧。ここに作成済みのジョブが並ぶ
同期ジョブの一覧。ここに作成済みのジョブが並ぶ

3種類のジョブタイプ

同期ジョブには、リストを何に使うかによって3つのタイプがあります。ジョブタイプは作成後に変更できません。

ジョブタイプ 何をするか 代表的な使いどころ
Customer Match 顧客リストを媒体にアップロードし、ターゲティングに使う 既存顧客へのリターゲティング
類似オーディエンス 顧客リストをシード(種)として、媒体が似た特性の新規ユーザーを探す 成果の出ている顧客層に近い層へのリーチ拡大
Customer Exclusion 顧客リストを媒体に除外オーディエンスとして登録し、配信をブロックする 配信してはいけない相手への露出防止
注意

Customer Match と類似オーディエンスは相互排他です。1つの同期ジョブで同時に設定することはできません。それぞれ別の同期ジョブとして作成してください。

データが媒体に届くまでの流れ

同期ジョブを公開すると、実行のたびに次の順序で処理が行われます。この順序は固定です。

顧客リストは、除外とハッシュ化を済ませてから媒体へアップロードされる
顧客リストは、除外とハッシュ化を済ませてから媒体へアップロードされる
順番 処理 内容
1 顧客リストの取得 実行のたびに最新のリストを取得する
2 重複除去 ハッシュ化したメールアドレスを一意キーとして重複を取り除く
3 グローバルオプトアウトの適用 配信停止希望者を除外する。すべてのジョブタイプで必ず実行される
4 抑制リストの適用 同期ジョブごとに指定した抑制リストの該当者を除外する
5 アップロード前の検証 最低オーディエンスサイズ、配信先の適格性などを確認する
6 正規化・ハッシュ化 識別子を正規化し、SHA-256でハッシュ化する
7 媒体へアップロード 分割して媒体に送信し、オーディエンスIDを受け取る

この流れのうち、個人情報が生のまま媒体に渡ることはありません。詳しくは 個人情報はどう守られるのか を参照してください。

Customer Exclusion(除外オーディエンス)の場合は、アップロードまでの処理はまったく同じで、最後の適用ステップだけが異なります。ターゲティングとして紐づけるのではなく、指定したキャンペーン/広告グループに除外として適用されます。

初回フル同期と差分同期

同期ジョブは、1回目と2回目以降で動きが変わります。

送るデータ 何が起きるか
初回フル同期 リストの全件 公開した直後に実行される。完了時点の状態がスナップショットとして保存される
差分同期(2回目以降) 前回との差分のみ 追加分と削除分だけを送る。削除を先に、追加を後に適用する

差分同期では、変更が1件もない場合は媒体への更新自体をスキップします。また、新しいスナップショットは全差分の適用が成功した後にのみ保存されるため、途中で失敗しても前回の状態が壊れることはありません。

既存の同期ジョブで顧客リストを別のものに差し替えた場合は、初回フル同期がやり直され、新しいスナップショットが作られます。

ポイント

「毎回リスト全件がアップロードされるのでは」という心配は不要です。全件送信は初回だけです。

意図しない大量変更は自動でブロックされる

リストの定義ミスや元データの障害で、一度に大量の顧客が消えたり増えたりすることがあります。DECA Ad は、1回の更新での変更量が大きすぎる場合に差分の適用を自動でブロックします。

  • 追加と削除の合計がリストサイズの50%を超えると、差分の適用がブロックされます
  • 削除や増加の規模が大きい場合は、警告として記録されます

意図した大規模変更であっても、いったんブロックされます。対処は 同期エラーの原因と対処 を参照してください。

同期ジョブの状態

同期ジョブには、設定の完成度を表す状態と、稼働しているかを表す状態の2つがあります。

状態 意味
下書き 必須項目が未入力などで、まだ公開していない状態。実行されない
公開済み 必須項目が揃い、公開した状態
停止(Paused) 公開済みだが、意図的に同期を止めている状態。設定は保持される

「まだ動かしたくない」場合は 下書き で保存し、「いったん止めたい」場合は一覧のトグルスイッチで停止します。詳しくは 同期ジョブの状態を確認する・停止する を参照してください。

用語

用語 意味
同期ジョブ 顧客リストと配信先、実行間隔をまとめた設定単位
顧客リスト 同期の対象になる顧客の集合。同期ジョブとは別に定義する
シード 類似オーディエンスの元になる顧客リスト
抑制リスト アップロード前に除外する顧客を指定するリスト
除外オーディエンス 媒体に登録して配信をブロックするオーディエンス
グローバルオプトアウト 配信停止希望者の全社共通の除外。すべての同期ジョブに自動適用される
スナップショット 差分計算の基準になる、前回同期成功時点のリスト状態
最終同期 最後に同期が成功した日時(JST)

よくある誤解

  • 「同期ジョブを削除すれば、媒体側のオーディエンスも消える」 — ジョブタイプによって挙動が異なります。除外オーディエンスは媒体側からも削除されますが、類似オーディエンスは媒体上に残ります。詳しくは各記事を参照してください
  • 「抑制リストと除外オーディエンスは同じもの」 — 効くタイミングも仕組みも違います。「除く」3つの違い を必ず確認してください
  • 「公開すればすぐ広告に反映される」 — DECA Ad の処理時間に加えて、媒体側の反映時間がかかります
  • 「同期が遅いのは異常」 — 媒体APIの上限を守るために意図的に速度を調整している場合があります

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この記事に関するよくある質問